研究内容

専門分野は、認知科学・意思決定科学です。

元々は人間の判断や意思決定の研究(Judgment and Decision-Makingの頭文字をとって、JDM研究と呼ぶこともあります)を中心に取り組んできました。

近年は関心がより広がり、"人間らしい思考とは何か?"という問いについて考えています。特に、人間の思考が示す【合理性】、【適応性】について、"認知的制約"、"環境との相互作用"、"個と集団"をキーワードとして、計算論的な視点から解明することを大きな目標として研究に取り組んでいます。

現在の具体的な研究の取り組みは以下のようにまとめることができます。

バイアスを科学する

バイアスは一般的に思考が生み出す負の側面として考えられがちです。しかし、バイアスに思考の人間らしさがあるとすれば、人間の優れた知性とも密接に関連するかもしれません。このような考え方に基づき、人間の思考が示すバイアスの性質、特にバイアスが持つ適応的・合理的側面について実証的・理論的に解明することを目指しています。

これまで、バイアスを生み出す原因と考えられることが多いヒューリスティック(経験則)、またコミュニケーション時のバイアスの性質について研究を進めてきました。そして現在も進行中です。

関係する成果

判断や意思決定をより合理的にする

近年、ナッジ(nudge)、またブースト(boost)という、人がより合理的な判断や意思決定ができるようにするための介入法に関する研究が非常に注目を集めています。

このような人の判断や意思決定をより合理的にするための介入法に関する研究に力を入れています。特に、「人が活用できる認知資源には限りがある」という前提をおいた上で、「最大限合理的な判断や意思決定をできるようにする」ためにどのような介入ができるか、という点について実験的、また計算論的な視点から研究に取り組んでいます。

関連する成果

個と集団の知

多くの個から形成される集団はどのようにしたらより合理的にできるのでしょうか?直感的には、個をより合理的にすることで集団はより合理的になれそうです。しかし、これは必ずしも正しくなく、個をより合理的にすることが集団の合理性に繋がらないこともあります。それでは、集団はどのようにしたらより合理的になれるのでしょうか?

このような問いについて、個が持つバイアスは集団がより合理的になる上でどのような影響を与えているのか、また集団がより合理的になるために集団のメンバーが満たすべき条件関する認知的特徴からの分析、このような問いの解明に取り組んでいます。

関係する成果